CASE STUDY

顧客事例

株式会社アルファコード 様

伸び悩む営業組織に仕組みを〜Salesforce導入と共に挑む成長戦略〜

課題・背景

売上拡大を目指す中、市場成長に対して伸びが鈍化していた。CTO中心に事業を推進してきたが、その依存度が高く組織的な営業体制が整っていないという課題があった。これを機に営業活動の仕組み化に着手し、PDCAを回せる体制づくりを目指してSFA導入を検討。従来のスプレッドシート管理では入力精度に難があり、必要な営業データが蓄積されず、戦略の立案に支障をきたしていた。

想定効果

Salesforce導入により、営業活動の標準化と可視化が実現し、組織全体の営業力強化が期待されている。正確なデータ蓄積と分析が可能になり、失注要因やリードタイム、商材別単価、顧客傾向といった重要な情報が可視化し、戦略立案の精度が向上。営業フェーズの明確化やダッシュボードによる進捗管理を通じて、属人化を脱しチームでの意思決定も可能に。営業経験の浅いメンバーにも明確な行動基準が示され、スキルのばらつきを是正。再現性のある営業プロセスを構築し、継続的なPDCAで成果最大化を目指す。

株式会社アルファコードは、XR(AR/VR/MR)、AI、3DCGなどの先端技術を活用し、あらゆる業界におけるユーザー体験の革新と課題解決に取り組むテクノロジーカンパニー。企画から開発・運用までワンストップで対応できる体制を強みとし、エンターテインメント、医療、教育、製造など幅広い分野で実績を持つ。企業ごとの課題に即した柔軟な技術提案で、より本質的な価値を提供し続けている。

株式会社アルファコード 代表取締役社長 小野 佳克氏

――Salesforceの導入の背景と用途、当時抱えていた課題について教えてください。

小野様:売上の拡大を目指していたものの、市場全体が約1.3倍のペースで順調に成長している中、当社はやや伸び悩んでいる状況がありました。

これまで、CTOが創業メンバーとして技術力を強みに事業を推進してきた結果、一定の成果を出すことができていました。しかしその一方でCTOへの依存度が高く、組織全体での営業体制が十分に整っていないという課題も浮き彫りになっていました。

こうした背景を受け、今後さらなる成長を実現するためには組織的な営業体制の構築と定着が必要であると考え、まずは営業活動の仕組みづくりに着手しました。そして、その仕組みをもとに可視化と管理を行い、PDCAサイクルをしっかりと回していける体制を整えるために、SFAツールの導入を検討するに至りました。

私が担当に切り替わったのが5月のことで、そのタイミングで一気に体制を見直し、改善に取り組もうと決めました。

――今回は具体的にどのような要件スコープとしてsalesforce導入を行ったのでしょうか。

小野様:まず第一に、仕組みを構築し、その仕組みをガイドラインとして整備することで、Salesforceへの入力だけである程度標準的な営業活動ができる体制を目指しました。端的に言うと、案件管理と活動管理がしたかったんです。

これまでは有料のツールを導入せず、社内でスプレッドシートを使って管理を行っていました。しかしその仕組みの作り方に課題がありました。データ入力の精度や頻度に問題があり、結果として受注したデータ程度しか管理できていない状況でした。

そのため打ち手を検討しようとしても、十分な情報が得られていませんでした。失注分析ができているかどうか、リードタイムの長短、商材別の単価の違い、顧客別の状況など、戦略を立てる上で必要なデータが十分に収集できていなかったんです。

営業メンバーのスキルセットのばらつきも標準化し、誰もが基準に沿って高品質な営業活動を行える体制、組織としてチーム戦で動ける体制の構築が目的でした。

戦略を立てても、「笛を吹いても踊らない」といった状況を避けるために、しっかりと戦略を練り、それを確実に行動に移していく仕組みが必要だと考えました。

具体的には、まず情報を集め、そこから仮説を立てて実行し、実行状況を把握します。もし予定通りに実行されているのに成果が伴わなければ、別の要因を検証し、改善していく――このようにPDCAサイクルを回せる形を目指しました。

――ORITを導入支援パートナーとして選ばれた理由は?

小野様:Salesforce社からのご紹介があったことが大きなきっかけではあります。ただ、ツールとして自由度が高く定期的に機能がアップデートされるなど優れた点もさることながら、Salesforceの導入自体が目的ではなく、実際にどれだけ実用的に活用できるかが重要だと考えていました。

ORIT.には、導入後にしっかりと伴走して支援してもらえる体制に期待していました。Salesforce出身の石川さんをご紹介いただいたこともあり、安心して導入をスタートできました。

――プロジェクト開始後、進行の仕方や品質についてはいかがでしたか?

小野様:導入にあたって、非常にしっかりとした「仕組み」が整っていると感じました。もちろん、担当されている方々の高いスキルにも信頼を寄せていますが、それ以上に、何を・いつ・どのように進めるかを明確に決めていただき、その進捗状況を丁寧に共有いただける体制に安心感がありました。

一見当たり前のことのように思えるかもしれませんが、各ミーティングの前後で必ず内容の確認が行われ、その後もスプレッドシートやSlackといったツールを活用して、常に最新の状況を確認できる環境で進めていただきました。

日々さまざまな業務をマルチタスクで進めている中で、Salesforceの導入プロジェクトについても「多少忘れてもすぐに思い出せる」ような状態が維持されていたのは非常に大きく、結果として安心してプロジェクトを進めることができました。

また導入スピードに関しても、当初一般的には3ヶ月ほどかかるとされるところを、私たちの状況を踏まえて約2ヶ月強で完了させていただきました。これは初期段階でのスケジュール設計と役割分担が非常に的確で、私たち自身がやるべきこと、ORIT.側がやるべきことが明確だったことによる成果だと思います。

こうしたタスクの可視化と、常にゴールと現在地が見えている進行管理体制は、プロジェクトを推進する立場として非常にありがたく、業務品質だけでなく運営の面でも非常に満足度の高い取り組みでした。

――導入後、業務としてはどう変わりそうですか?

小野様:最初にダッシュボードを用意していただいたことで、ビジュアル面でも非常に分かりやすく整理されており、まだ実際に営業メンバーは本格的に使ってはいないものの、「見やすくてわかりやすそうだな」といった感触は持ってくれていると思います。

実際、前職でSalesforceを使った経験のあるメンバーが2人ほどいたのですが、それ以外の初めて触れるメンバーに対しても、「これまでより入力の手間は多少増えるかもしれないけれど、その分価値のある情報が得られる」「業務が増えるのではなく、業務効率を高めるための投資である」という点はしっかり説明しています。

設計の自由度も高く、営業メンバー自身が「自分たちにとって必要な形」で使えるような構成になっているため、導入に対しては非常に前向きに取り組んでもらえていると感じています。

アウトプットについても、先ほど申し上げた通りダッシュボードはある程度準備が整っており、あとはしっかりとデータを入力していけば成果が出るという自信を持っています。

また当社には営業経験が浅いメンバーも多く、スキルや判断のばらつきが課題でしたが、今回成功へのガイダンスや営業フェーズの設定などを含めて、さまざまなご助言をいただきながら設計できたことは非常に大きな成果でした。

これまでの営業活動では、「こういう場面ではなんとなくこういう質問をする」といった曖昧な対応が多かったのですが、それが「なぜその質問をするのか」「どんな意図があるのか」というように、営業プロセスを言語化できるようになってきました。

フェーズを明確に設定することで、案件の受注確度も、これまでのような個人の感覚に頼った判断から脱却しチーム全体でより精度高く、整った意思決定ができるようになったと実感しています。

――Salesforceの今後の利活用の展望を教えてください。

小野様:導入する際に、「Salesforceで何ができるか」を軸に考えていたわけではありません。というのも、Salesforceなら何でもできると思うので、今後必要になってくるであろう機能についてもきっと対応できるだろうという前提で考えていました。

なのでこれからも会社の成長やメンバーのスキルの底上げが進めば、それに応じてSalesforceの使い方も、より高度で多様なものに進化させていけると考えています。

たとえば現在はフルカスタマイズ型の商材が中心ですが、将来的にはパッケージ型の商材の強化も視野に入れています。そうなれば、それに合わせたSalesforceの活用方法が必要になります。また、既存顧客と新規顧客のバランスによっても活用の仕方は変わってくるでしょう。

Salesforceの強みは、会社の営業戦略や成長フェーズに応じて、柔軟に活用方法を変えていけるところにあると思っています。ですので、今後の使い方については、営業戦略・成長戦略と連動させながら、柔軟に進化させていきたいと考えています。

――最後に、どのような企業にORIT.をおすすめしたいですか?

小野様:とにかく石川さんの提案力の高さが非常に印象的でした。初めてSalesforceを導入する企業もですし、既に導入済みの企業やさらに活用を深めたい企業にとっても、十分価値のある支援をしていただけると感じました。

結論「どんな会社でも安心してお任せできる」と思っています。私は別に“石川さん推し”というわけではないのですが(笑)、それくらい信頼を置ける方だと実感しています。

また、支援してくださった松島さんも非常に誠実に対応してくださっていて、そういった意味でも「ORIT.という会社自体に強い信頼を感じている」というのが率直な気持ちです。

実際に今はServiceCloudの導入も検討しているところでして、そちらもご相談している最中です。そういった動きも、やはりこれまでの支援への信頼の表れだと思っています。

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